こんな症状がある方は胃炎かも…
- 胸やけ、胃もたれ
- 胃の痛み、不快感
- みぞおちの痛み
- 膨満感
- 吐き気、嘔吐
- 吐血、下血
- 食欲不振
- 急性胃炎と慢性胃炎がある
急性胃炎の場合
急性胃炎の特徴的な症状としては、みぞおちの痛み、腹痛、吐き気・嘔吐、吐血、下血などが挙げられます。
出血が多量になることもありますので、早期に受診するようにしてください。
慢性胃炎の場合
慢性胃炎の特徴的な症状としては、上腹部の不快感、胸やけ、食欲不振、胃もたれなどが挙げられます。
ただしこれらの症状の程度が弱いからといって、慢性胃炎が初期段階にあるとは限らず、重症であるケースも決して珍しくありません。
急性胃炎と症状に差異はありますが、患者様ご自身での正確な鑑別は難しく、また慢性胃炎以外の病気である可能性もあります。
急性・慢性を問わず、胃の症状に気づいたときには早期に、胃カメラ検査の設備を整えた医療機関を受診されることをお勧めします。
慢性胃炎の方は胃カメラ検査(内視鏡検査)をおすすめします
慢性胃炎の原因として、胃のピロリ菌感染がよく見られます。ピロリ菌感染は、慢性胃炎だけでなく胃・十二指腸潰瘍、胃がんの発症リスクにもなり得るため、胃カメラ検査を受けることをお勧めします。
胃カメラ(内視鏡検査)の際にピロリ菌検査が可能
ピロリ菌の検査は、胃カメラを使って行うことができます。
「迅速ウレアーゼ法」では、胃カメラによって胃の粘膜を小さく採取し、ウレアーゼと呼ばれる酵素を検出することでピロリ菌感染の有無を診断します。
「培養法」では、胃カメラによって採取した胃の粘膜組織をすりつぶし、ピロリ菌が育ちやすい環境で5~7日間培養した上で診断します。
「組織鏡検法」では、胃の粘膜の組織標本を特殊な方法で染色し、顕微鏡でピロリ菌感染の有無を確認し、診断します。
内視鏡を使用しない検査
一方で、胃カメラを使わずに行うピロリ菌検査もあります。
「抗体検査」では、尿または血液から、ピロリ菌感染時に体内で生じる抗体の有無を調べて診断します。
「便中抗原検査」では、便に含まれるピロリ菌の抗原の有無を確認し、診断します。
「尿素呼気試験」では、試験薬を内服する前と後の呼気を調べて診断します。
ピロリ菌の除菌方法
ピロリ菌感染が陽性だった場合、除菌治療を行います。除菌治療は、内服薬で行います。
処方したお薬を、1週間毎日服用していただきます。6~8週間後、再度検査を行い、除菌の成否を確認します。除菌が不十分である場合、お薬の一部を替えて、再度除菌治療を行います。
2回目の除菌も不十分であった場合は、3回目の除菌も検討します。ただし、3回目以降は保険適用外となります。